いわさきちひろの絵本

2024.01.24   上製本


 

 

いわさきちひろ

(1918-1974)


「子どもを描いていると、自分の小さいときのことを自分で描いているという感じがします。」

「小さい子どもがきゅっとさわるでしょ、あの握力の強さはとてもうれしいですね。あんなぽちゃぽちゃの手からあの強さが出てくるんですから。そういう動きは、ただ観察してスケッチだけしていても描けない。ターッと走ってきてパタッと飛びついてくるでしょ。あの感じなんてすてきです。」

ー いわさきちひろ 談 ー   
 

 

 

 


 

 

『あかちゃんの くるひ』

 

あかちゃんがうまれた
私はおねえさんになったー

この事実をうけとめ納得しようと
ゆれうごく
幼い主人公の心が
淡い水彩の画に託されている

 

 


 

 

『ぽちの きた うみ』

 

ちいちゃんは海辺のおばあちゃんの家へ
でも仲良しのポチをつれてはいけない…

海へいくよろこびと
ポチへの想いがやさしく揺れ動く

 

1974年 造本装幀コンクール入賞

 


 

 

『ことりの くる ひ』

 

あんなにほしかった小鳥
でも、小鳥の元気のない様子に
ちいさな胸はいたみます

日常のちいさな出来事が
忘れ得ぬ心の体験となる

 

1973年 ボローニャ国際児童図書展
グラフィック賞 受賞

 


 

 

『ゆきのひの たんじょうび』

 

雪の日うまれのちいちゃんが
お誕生日にほしかったのは…

「幸せってささやかな願いが
かなうことなのね」ー

作者のやさしい声が
きこえそう

 


 

 

『となりに きた こ』

 

隣に引っ越してきた子、どんな子?
気になりながらもなかなか
友達になるきっかけの
できない二人

微妙な子どもたちの心理が
淡いパステルで描かれている

 


 

 

『あめの ひの おるすばん』

 

雨の日に留守番をする幼い少女の目に
そして胸に去来する一瞬一瞬のイメージが

繊細な水彩画と簡潔なことばによって
あざやかにとらえられている

 


 

30年という年月を経て
「ちひろのせかい」が新たによみがえる

『げんきに なった ひ』

 

病気で外に遊びにいけない、ちいちゃん

でも、ちょうちょうになれば
どこへでも、自由にとんでいける…

 

ちひろが生前入院中に
元気になったら次の絵本は…と
願われていたもの
ご子息の手により誕生した一冊
(2006年改訂)

 

 

 


 

ちひろさんと至光社・武市八十雄の絵本づくりについて、ちひろさんのご子息である松本猛さんがご紹介くださっています

ちひろ美術館公式YouTubeチャンネルより

 

 


 

 

いわさきちひろの世界へ

ー 美術館等のご案内 ー
 


ちひろ美術館 東京
 

東京都練馬区下石神井4-7-2
西武新宿線「上井草」駅下車 徒歩7分

公式サイト

 

ちひろ美術館・東京は自宅兼アトリエ跡に建ち、世界で最初の絵本美術館としてちひろや世界の絵本画家の作品を紹介しています。絵本カフェ、ミュージアムショップ、こどものへや、図書室のほか、ちひろの愛した草花が咲くお庭や画机や本棚など部屋ごとより忠実に復元されたアトリエなど人間ちひろに出逢える空間です。

 

 


安曇野ちひろ美術館
 

長野県北安曇郡松川村西原3358-24
JR大糸線「信濃松川」駅より約2.5km
(タクシー5分、レンタサイクル15分、徒歩30分)
長野自動車道「安曇野」I.C.より約30分

公式サイト

 

安曇野ちひろ美術館は、絵本画家いわさきちひろと世界の絵本画家の作品を展示する美術館です。いわさきちひろの両親の出身地である信州・安曇野は、いわさきちひろにとって、幼いころから親しんだ心のふるさとでした。周囲には、北アルプスを望む53,500㎡の安曇野ちひろ公園が広がり、絵本カフェを含め、四季折々の風景を楽しみながら、1日ゆっくりと過ごすことができます。

 

 


「ちひろの生まれた家」記念館
 

福井県越前市天王町4-14

ハピラインふくい「武生」駅より 徒歩約10分(タクシー約3分)
福井鉄道「たけふ新」駅より 徒歩約15分(タクシー約5分)
北陸自動車道武生I.C.より約15分

公式サイト
【運営】一般社団法人 越前市観光協会

 

いわさきちひろの生家を「ちひろの生まれた家」記念館として一般公開しています。館内では、ちひろの母・文江が暮らした当時の趣を復元しているほか、ちひろの東京の自宅に設けられていたアトリエも再現。ギャラリーでは季節毎にちひろ作品の企画展を開催しています。2017年9月には、絵本ライブラリーなどを備えた別館がオープン。いわさきちひろの世界で穏やかなひと時を過ごすことができます。

 

 


いわさきちひろ 黒姫山荘
 

長野県上水内郡信濃町野尻3807-30
黒姫童話館&童話の森ギャラリー内

しなの鉄道「黒姫」駅より タクシー15分
上信越道「信濃町」I.C.より 5km10分

公式サイト
【運営】信濃町教育委員会

 

1966年、ちひろはアトリエを兼ねた山荘を黒姫高原に建てました。建築時、ちひろがこだわったのが野尻湖の景観で、やぐらを組み、湖が見える高さを確かめてから床の高さを決めたといわれています。多くの作品が生まれたこの山荘を(財)いわさきちひろ記念事業団の厚意により黒姫童話館へ移築、公開されています。ちひろが描いていた部屋に立ち、作品が生まれた背景に触れることができます。

 

 


 

 

いわさきちひろ 初のドキュメンタリー映画
 

いわさきちひろ -27歳の旅立ち-

2012年公開

公式サイト

Amazonプライムで見る

 

誰もが知ってる絵本画家の、誰も知らない波乱の人生を、黒柳徹子、高畑勲ら、ちひろから影響を受けた50人の証言を元にひも解くドキュメンタリー。四面楚歌での再婚、失業中の夫を絵筆一本で支えた過酷な日々、病と闘いながら反戦を訴えた晩年。貴重な原画の数々をもちいて、愛と不屈の物語を描く。ちひろを敬愛する山田洋次がエクゼクティブプロデューサーを務める。

至光社の絵本制作者・武市八十雄のインタビューも収録されています。

 

 

 

 

 

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